足かけ後転のコツ①

かける足を決める

 まず腕立て上がり(別にできるなら逆上がりでも構わない)で鉄棒上に上がり、左右どちらか足をかけるを決め、その足を鉄棒にかける。基本的には自分のかけやすい方でいいだろう。ただし、かけていない方の足を回転力の付加のために振るとなると、ボール等を蹴りやすい足ではない方の足をかけるのが一般的だ。かけていない方の足を器用に動かしたり、力強く振ったりできるからだ。(かけた足は使うことができない)

太ももを鉄棒の上に乗せてバランスを取る

 上で「かける」という表現を使ったが、この時かかっている部分は太ももである。(「かかっている」というよりは「乗っている」という表現の方が適切かもしれない)膝はまだ鉄棒にかかっていない。この状態で焦って膝をかけると前後にバランスを崩すことになる。そのせいで不意に回って反射的に手を強く握ってしまい、手が外れて鉄棒から落下することもあるので注意が必要である。太ももを鉄棒にしっかりと乗せ、体全体はリラックスした状態にすることが望ましい。

後で力を入れる(緊張)ために力を抜く(弛緩)

 また別の機会に詳しく書くつもりだが、全ての運動においては「緊張と弛緩」が大事である。技が始まるときに体の筋肉に力を入れる(緊張)ことになるので、その直前は力を抜いた(弛緩)状態であるべきである。先に力が入っていると、入れるべき時に逆に力が抜けてしまうことになり、大きな力を発揮できない。いわゆる「体に力が入っている状態」からスタートすると、必要な時に逆に「体に力が入らない状態」になるということだ。できない技を練習するのだから、ガチガチになるのは当然だが、できるだけ力を抜くように努力しよう。(努力というとまた力が入りそうだが・・・)

腕は伸ばし鉄棒を抑え、背筋も伸ばし前を見る

 ただし、腕は力を入れてしっかりと伸ばして鉄棒をおさえておく必要がある。力が入らず腕が曲がっている状態だと、回転開始の最初の段階でつまずくことになる。腕は伸ばし、背筋も伸ばしているが、全体は無駄な力が入っていないリラックスした状態にする。目線はまっすぐと前を見るといいだろう。その方が背筋も伸びやすい。これで準備完了だ!

 初めが肝心とはよく言われることだ。もちろん鉄棒においてもそれは変わらない。でも力を抜くって何事においても本当に難しいだよねぇ。私も苦手なので、身にしみてわかってるけど・・・。

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